〒680-0853 鳥取県鳥取市桜谷367-1

TEL.0857-30-3888予約専用電話.0857-30-3889

HOMEクリニック紹介院内紹介診療時間・アクセス

小児科 アレルギー科 鳥取市 予防接種 乳児検診 育児相談

アレルギー科

コンテンツメニュー

診療ネット予約はこちらから

左のQRコードを読み込んでいただくと、携帯サイトがご覧いただけます。

HOME»  アレルギー科

アレルギー科

アレルギーというのは、何らかの刺激に対して過敏な反応が起こる状態です。
病気としては、(すべてアレルギーで起っている訳ではありませんが)アトピー性皮膚や気管支喘息、それに花粉症も含めたアレルギー性鼻炎、じんましんなどがあります。
アレルギー科は、このようなアレルギーの診断やそれに対する治療を行う科です。

また大事な事は、子どもさんのアレルギーの特徴は、成長に伴って治る可能性があるということです。喘息でも食物アレルギーでも小児期にきちんと治療してあげれば、「治る」可能性がありますが、そのままでいくと大人までもっていく可能性があります。
小児科の考え方にも通じるのですが、大人になると治りにくくなりますので、一生苦しむかもしれないことが、子どもの頃の数年(~十数年?)頑張ってあげれば苦しまなくてすむ可能性があるのです。そういう意味では頑張りがいのある事ではありませんか?相談してみてください。
大人の方のアレルギー疾患にも対応します。ただ全身的な管理は専門医にお願いすることもあります。その時には紹介させていただきます。

アレルギーの基礎知識

1) アレルギー反応はどうしておこるのですか?

私たちの体には、病原菌やウイルスなどを排除する機構として、免疫反応があります。いったん体内に入ったはしかなどの病原体に対して、抗体という武器をつくって、次に接触してもこの武器で排除し病気にならないようにします。
アレルギーは、この免疫の機構が過剰に働き、通常は悪影響をださないようなものに対しても、過敏に排除機構が働いてしまい、何らかの症状をだす状態です。
たとえば、ダニ(ハウスダスト)アレルギーによる気管支喘息では、ハウスダストとして空気中にあるダニの糞や虫体の一部などが、気管支粘膜に接触するうちに、何度も接触するものを排除しようと抗体【アレルギーの場合は、ダニがアレルギーの原因でアレルゲン(抗原)といい、IgE抗体を作ります】をつくります。それがある程度蓄積されると、次に気管の粘膜に接触した時に、気管支を収縮させ内腔を細くして気管の奥にいかないようにし、痰をだしてこの異物をくっつけて、咳で出そうとします。この反応があまりに強いので、気管が細くなりすぎて、空気も通りにくくなり呼吸が苦しくなり、痰もたくさんあるので、咳やゼイゼイしてくるのです。
アレルゲンとの接触がなければ、アレルギー反応は起こりませんので、アレルゲン除去がもっとも大切な対策となるのです。

2) アレルギーは遺伝が関係しますか?

アレルギー反応がでるのは、体質が関係します。
両親ともにアレルギー疾患があれば、50~70%ぐらい子どもさんに何らかのアレルギー疾患がでると言われています。片親のみがアレルギー疾患があるときには、30~40%程度で、両親ともにアレルギー疾患がなければ,10%程度と言われています。つまり、両親にアレルギー疾患があれば注意が必要かもしれませんが、なければ心配しすぎないほうがいいかもしれませんね。
また遺伝だけで決まるのではありません。遺伝子情報が同じ一卵性双生児でも、ともにアレルギー疾患がでるのは、50~60%程度と言われており、半分ぐらいの要因と考えていいでしょう。あとはアレルゲンとの接触が関与します。たとえば両親がスギ花粉アレルギーであっても、アレルゲンが遺伝するのではありません。アレルギー体質は遺伝しますが、何がアレルゲンになるかは、その子の接触の頻度が要素になります。

3) 小児期のアレルギーの特徴は?

1 アレルギーマーチ
子どもさんのアレルギー疾患は、アレルギーマーチと言われ、行進曲のようにアレルギー疾患が次々と現れてくることがあります。これは、赤ちゃんの頃にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどがみられ、1~2歳からダニ・ハウスダストアレルギーによる喘息が、小学校入学頃からダニによる鼻炎、その後花粉症などがでてくる事です。
食物アレルギーが乳児期にあって、ダニのアレルギーはないようでも、将来ダニ・ハウスダストアレルギーがでてきて、喘息などになる可能性があります。
将来の事も含めて、早期からアレルゲン対策をしながら、いろいろなアレルギーで悩まされないようにしたいものですね。

2 自然寛解(アウトグロー)=成長によるアレルギーマーチからの離脱
小児期のアレルギー疾患は、成長すると治ってしまうことが比較的多いのも特徴です。
小学校に入学することには、風邪も引きにくくなりますし、喘息発作もあまりひどくなくなることもよく見られます。また、アトピー性皮膚炎の方の約70%は、小学校入学以前に寛解します。そして思春期には、体も大きく変化し、喘息も治ってしまうこともよく見られます。
気管支喘息で「治る」というのは、治療もなしで、3~4年発作が出ない状態が維持できることで判断できます。小児期では、ほぼ70%程度の方が「治る」状態になりますが、そのまま成人まで喘息が治らないと、自然に治る可能性はぐっと少なくなります。成長のある小児期が大事なのです。
このためには、アレルギー症状をできるだけおこさない状態を維持する事が大事です。アレルギーをおこさない状態が持続すると、体も強くなって、アレルギーを忘れてくるのです。治療をがんばって継続することが、成果が出る近道です。 小児期の5年~10年の継続治療で、治って楽になるか、その時期にきちんと治さずに、あとの50~60年苦しむか・・大きな違いがでてくると思いませんか。

気管支喘息の基礎知識

気管支喘息はどのような病気なのでしょうか?

1.気管支喘息とは?(気管支喘息の定義)
アレルギー疾患診断治療ガイドライン(2007)(日本アレルギー学会)の小児気管支喘息の定義は以下のようになっています。
「小児気管支喘息は、発作性に笛性喘鳴を伴う呼吸困難を繰り返す疾患であり、発生した呼吸困難は自然ないし治療により軽快、治癒するが、ごくまれに致死的である。」

つまり、咳やゼイゼイ、ヒューヒューして苦しい発作を、繰り返す病気で、いったん発作は治まりますが時に命に関わるような大発作で窒息状態になることもあります。
大事なのはその発作を繰り返す病気であることです。

2.喘息発作とはどんな状態でしょうか?
喘息発作では気管支がホコリや乾燥、風邪などののどへの刺激に過敏に反応し、気管支が狭くなり、痰がたまる状態になります。
→空気の通りが悪い(肺の空気をはき出せない状態)→肺の空気が入れ替わらない
→酸素が体内に入らない→低酸素状態=苦しい(呼吸困難)状態となるのが発作です。

3.喘息は、発作がおさまれば治ったのでしょうか?
急性発作では、気管支が狭窄し、気管支粘膜は腫れで、気管支が狭くなり、呼吸困難になります。それだけでなく、その後アレルギーの遅発反応として、発作に引き続き、気管支の粘膜に白血球(好酸球など)が集まり、アレルギー性の炎症を起こす状態になります。
炎症によって、気管の表面の粘膜が傷つき、あれた状態になります。その状態が粘膜の傷が癒えるまで(たった1回のゼイゼイでも)数週間~数ヶ月持続し、また発作を起こしやすくなる状態(=気道過敏性の亢進)になり、発作があればあるほど炎症は持続し、喘息は重症化します。
それが何度も起これば、ちょうど皮膚の傷が治りかけてまた何度も傷つけられた状態で皮膚が硬く変化してくるように、気管の粘膜も変化し、元に戻らなくなってくると考えられています。これをリモデリングといい、気管の表面が硬く厚くなり、常に狭い状態で広がらなくなってきます。リモデリングで、気管表面が変化してしまうと、成人になっても喘息で苦しむ可能性が高くなります。こうならないように、発作回数をできるだけ少なくしていく対応が早期から必要とされています。
数ヶ月から数年の長い期間の対応が必要と考えられます。

気管支喘息の病態

発作は改善するけど、その後に「持続性の炎症」と、「組織変化」が起こってきます。
それが、気道過敏性をますます亢進(刺激により過敏な状態になり、発作を起こしやすくなる)させます。発作を起こせば起こすほど気道過敏性の亢進し、重症化(重症ほど気道過敏性が高い)します。
この連鎖をたつ=発作を起こさない状態を続けることが大事です。
また、発作を起こさない状態を続ければ過敏性は改善して治ってくる可能性が高くなります。
→喘息は慢性の病気なのです!

喘息発作時の対応

喘息発作時の対応

喘息発作時の自宅での対応

1.水分補給
2.換気をして、空気を入れ替える
3.腹式呼吸、排痰をできればする
4.発作時の頓服を使う。気管支拡張剤の吸入、内服
5.大発作や頓服使用しても改善しない時は、速やかに医療機関を受診

1.ひどい発作はすぐ受診を!
陥没呼吸(息を吸う時のどの下がへこむ)、肩呼吸(呼吸する時肩があがる)は発作!
起座呼吸(苦しくなるので横になれない)、鼻翼呼吸(小鼻が開く呼吸)、チアノーゼ(唇、爪が紫色)、大量の汗、呼吸音が弱い、返事をしない、 意識がおかしい
→これらは、至急受診を!!

2.発作時に家庭ですることは?
①発作の時は、痰(粘液)の分泌増加し、粘調になります。
→水分補給して排痰を!
できれば腹式呼吸で呼吸の補助を(普段から練習しないと難しいですが・・)
家のホコリ(ハウスダスト)が原因の事が多いので、窓を開けてきれいな空気を。

②薬剤
もらっている頓服、発作時の吸入を早めに。
(風邪の咳か喘息の咳か考えないで、咳があれば喘息と考えた方がいいでしょう)
もちろん定期の薬は、きちっと飲んでいる(吸入している)のが前提。
大発作以上はすぐ受診!小、中発作で1回の吸入などで改善しなければ病院へ
☆手持ちの発作時の吸入などにいつまでも頼らないこと
=何度も吸入だけしていると治療が遅れ危険(ひどいと窒息する!!)
発作時の吸入は、最大でも2回使ってもまた苦しいなら病院受診しましょう


3.病院では・・
①気管支拡張剤吸入
②点滴(水分補給とステロイドや気管支拡張剤などを入れます)
③入院(持続点滴、程度によってステロイド剤、酸素吸入などなど)
など、その人の状態や発作の程度によって治療となります。

4.喘息死ってあるのでしょうか?
かなり減少してきていますが、まだ防ぎきれない喘息での窒息死もありえます!
定期的治療せずに、発作時に気管支拡張剤だけで一時おさえしていると、ひどい発作の時も手持ちの吸入に頼り、点滴などの必要な治療が遅くなり危険です。
日常的な治療が大切です。

発作がない時の治療は?

1.喘息治療の3本柱

環境調整(アレルゲンや気道刺激物質だけでなく、心理面への悪影響など広範囲)
心身鍛練(呼吸筋だけでなく全身や自律神経系、病気に克つ自信を作る事も)
薬物療法(早期治癒へ大事な療法)

2.環境調整 (=発作の誘因となる環境的要因を減らす)

① アレルゲン除去
② 気道刺激を減らす
③ 心理的環境調整
④ 社会的環境の配慮  など

① アレルゲン除去
気管支喘息には、アレルギー検査でIgE抗体などの検出されないタイプもありますが、比較的成人に多く、小児では9割以上の方にダニなど外的アレルゲンが検出され、多くの方にアレルギーが関与しています。
原因があれば、当然発作が起こりやすくなり、喘息は治りにくくなります。
多くはダニ、ホコリ、犬や猫の動物のふけなどですが、その人のアレルゲンを除去(できるだけ減らす)事がもっとも大事です。

家庭内からダニ、ホコリ、カビを追い出す方法

① 布団は干して乾燥後、外でよく叩き、掃除機でホコリを吸引する。防ダニふとん、カバーも考える。汚れれば丸洗い。
② 羽毛、羊毛、ソバガラ寝具は中止する。
③ ベッドのマットレスはビニールシートで被い密封する。
④ カーペットや布製ソファーを除去する。
⑤ 電気掃除機は紙パック式を用いる。特に週1回はゆっくりとかける。
⑥ よく掃除機をかけた後、部屋の隅々まで拭き掃除をする。
⑦ 畳よりフローリングの方がよい。
⑧ 部屋の湿度を60%以下に保つように除湿機も考える。
⑨ イヌ、ネコ、小鳥は飼わない
⑩ ぬいぐるみは置かない
⑪ カーテンは水洗いをする。
⑫ エアクリーナーも効果がある。

② 気道刺激を減らす
喘息は、アレルゲンだけでなく、けむりや運動、天候の変化など、いろいろな刺激に過敏に反応して発作をおこす「気道過敏性」があります。
発作の誘因が多いので、多方面に注意必要です。
たばこ、花火、線香などの煙、動物の毛、クーラーなどの温度差のある、しかもホコリっぽい空気などの、気道を刺激する物を減らすことも大事です。
たばこは屋内の違う部屋や換気扇の下で吸っていても悪影響は減りません。できれば禁煙を考えてもらった方がいいですが、少なくとも家の外で吸うようにしてもらいましょう。
また風邪を引くことも発作の大きな要因です。
うがいや手洗い、流行期のマスクなど風邪予防もしておく方が安心です。それでも風邪はひきますので、咳などの症状があれば早期に受診などの対応をしましょう。

③ 心理的環境の調整
子どもさんが大きくなってくると精神的な要因での喘息発作や、呼吸困難の訴えなどが多くなってくる可能性があります。
学校や友人関係のストレスや、家族との関係など考える必要があることがあります。
親子関係なども少し気をつけて、子どもさんのサインを見逃さないようにしたいですね。

④ 社会的環境の配慮
住宅問題など住環境や、大気汚染などを含めた社会的環境の配慮まで必要になることもあります。

3.鍛錬療法

呼吸筋や皮膚を鍛え、それを通して自律神経を鍛えます。
また、継続することで自信をつけていくこともあります。
継続しないと効果は少ないですので、続けられる方法を選ぶ事が大事です。

鍛練療法

4.薬物療法

小児気管支喘息の重症度
小児気管支喘息の長期管理薬物療法プラン

年齢や症状(=重症度)に応じて、治療を変更します。
症状が何ヶ月間か(もしくは春や秋の発作の起こしやすい時期)
安定していれば、薬は少なくなります。
しかし、ひどい発作を起こすなどの経過や年齢で変わります。

5.治療薬

Ⅰ.長期管理薬(コントローラー=非発作状態を維持する薬剤)

1) 抗アレルギー薬

① 抗ロイコトルエン薬(オノン、シングレアなど):気道の抗炎症作用は比較的強い
② DSCG(吸入インタール):吸入器で吸入します。
③ 経口抗アレルギー薬(以前は使用していましたが、今はほとんど使われません)

i.抗ヒスタミン薬(ザジテン、セルテクトなど):
 抗炎症作用は弱い(喘息予防には弱い)が、皮膚のかゆみに効果があり
ii.科学伝達物質遊離抑制薬(リザベン、アレギサールなど):眠気がおこらない

④ Th2サイトカイン阻害薬(IPD)
⑤ 漢方薬(柴朴湯など):不明な点多い

2) ステロイド剤=抗炎症作用が強い→喘息の抗炎症薬として主力治療薬
① 吸入ステロイド薬(フルタイド、パルミコートなど):吸入では副作用は少ない
② 経口ステロイド薬(小児ではよほど重症でないとほとんど使用しません)

2) 気管支拡張薬
① 徐放性テオフィリン製剤(テオドールなど)=気管支拡張作用と、抗炎症作用
② 長時間作用型β刺激剤(ホクナリンテープ、セレベント吸入)

Ⅱ.発作改善薬(レリーバー=発作時に早く回復させる薬剤)

1) 気管支拡張薬

① β刺激剤(メプチンなど)(吸入、内服):頓用(基本的には長期連用しない)
② 長時間作用型β刺激剤(ホクナリンテープ、セレベント吸入)
③ テオフィリン製剤(テオドール内服、ネオフィリン点滴など)

2) ステロイド剤
① 静注ステロイド剤(ソルメドロール、サクシゾンなど)
② 経口ステロイド薬

3) その他の薬剤
① 去痰剤(プルスマリン、ムコダインなど)など

6.その他の治療

①免疫療法=注射を続ける。効果が出るのに時間がかかる。
1)特異的減感作療法(ダニなど抗原を注射;最近は少ない)
2)非特異的免疫療法(ヒスタグロビンなど薬物注射;最近はしない)
②心理療法=家族療法、学業問題指導
年齢が大きくなるにつれて心理的影響が強くなることがある。
③施設長期入院
学校に行けないような重症喘息や精神的要素が強いときに考える。

気管支喘息の予後

①アレルギーマーチ〔アレルギー行進曲〕
小児期のアレルギー疾患の現れ方は、マーチ(行進曲)のようにアレルギー体質が次々と形を変えて現れてくることがあります。
アトピー性皮膚炎が乳児期にみられ、気管支喘息が2歳前後で発症してくることがあります。
その後、アレルギー性鼻炎は、学童期で問題になることが多く、成人では花粉症として、花粉によるアレルギー性鼻炎や結膜炎症状で困る方があります。
こういうアレルギー体質がいろいろな症状として、マーチ(行進曲)のように表れてくる事を、アレルギーマーチといいます。一つのアレルギー症状があればその後の症状の変化が心配されます。

②自然寛解(Out-grow)
一方、小児期のアレルギー疾患のもう一つの特徴は、成長に伴って「治る」ことにあります。これをアウトグロー(Out-grow)と言います。
喘息では、発作が3年以上なければ、治癒(治った)かなと考えられます。
12~15歳の思春期に治癒する人が多くみられます。

しかし約3割は、成人まで継続してしまい、もっと長期間の闘病が必要になります。
小児期に頑張れば、成長がありますので、喘息も改善が期待できますが、成人まで移行すると、治る可能性は低くなってきます。

「治す」ためにはアレルギー症状をおこさないで、いい状態を続けることが大切です。アレルギーが起こらない状態が続けば、アレルギー体質が良くなって来る事が期待できますが、長期的な対応が必要となります。
→がんばれば成果が出ます。できるところからでも、少しずつでもがんばりましょう。

また家族皆の協力が必要です。
お母さん一人で悩むのではなく、お父さんやおじいちゃんおばあちゃんなども含めて家族皆で相談して、長期の対応をしていきましょう。